マイ ネーム イズ マイ

不定期更新しますですー

優しくあろうと、強くあろうと

注意!

・このお話は前回のブログから見た方がいいと思います。

・イチャイチャしてます←ここ重要

・前回とは違い、シリアス満載です。

・今回はアイコンなどは書きませんえへっ((

 

ではではー。

 

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クリスマスパーティーが終わった夜、

皆はそれぞれの家に帰っていった・・・のだが。

 


「・・・・・・」

帰り道が雨だったので、傘を持っていない少年は1人、トボトボと歩いていた。

「・・・どーしよ、家結構遠いんだよなぁ・・・」

パーティーをやった家から、少年の家までは、船を何回か乗り換えなければならない。

しかも、雨は結構強いので、船は停船になっているだろう。

ウレアという機械オタクの少女に飛空挺を頼んだりもしたが、勿論断られた。野宿決定。

「・・・つめてー・・・あー、あったかいものねーかな・・・」

ライターやマッチを持っていたらよいものの、生憎、少年の手元には大きな剣とプレゼントに貰った花束しかない。

マッチ売りの少女がいたら、マッチを全部を買いたいほどだ。

だがマッチ売りの少女どころか、ここは人1人も通っていない。

「・・・こりゃアウォーの父親に世話になる(風邪引く)ことを覚悟しねーとだな・・・トホホ・・・にしても何で今日に限って雨が・・・まじでねーわ。」

少年がグチグチ呟いていると、聞き覚えがある騒ぎ声が聞こえた。


「にゃー!!まじで最悪にゃ!何でこんな日に!!」

「仕方ないでしょう、天気って本当、よくわからないんですから・・・」

「むむむ・・」


声がある方へ行くと、白髪の少女と猫が、寂れた建物の下で、雨宿りをしていた。


「おーい」

「!?ビュ、ビュルア!?な、何でここにっ」

少年は2人(?)に声をかけた。

「そりゃこっちのセリフだっての。」

「あ・・・えーと、帰ろうと、したのですがね・・・なんというか、停船になっててですね・・・」

「ここで雨宿りしてんのにゃー。・・・ま、今日はここで野宿することになったがにゃー。」

「まじかよ、お前らもか」

「・・・ていうことはビュルアも野宿ですか?」

「あたぼーよ」

「・・・ですよねー・・・」

「・・・おう」

「・・・・・・ハッ!」

「あ?どしたアホ猫」

「その呼び方やめるにゃ!!・・・えと、あたし、ナイトメアがどこぞの誰かに悪夢見させようとしてるかもしれないから、ちょっと失礼するにゃよ!」

「え、ええ!?ちょっと!?」

カーネは「寒いにゃあああああああ」と叫びながら、2人のもとを去っていった。

 


「・・・何だあいつ」

「・・・さあ?」

「・・・」

「・・・」

少年と少女は、2人きりになってしまった。

そして、2人の間には、寒くて喋りにくくなっているのか、沈黙が続いた。

だが、少年はその沈黙を断ち切った。

「・・・そ、そういえば、お前プレゼント何貰ったっけ?」

「え、えええ!?・・・えっと、本ですが・・・」

「そ、そうだったよな!・・・あ、あはは」

「・・・」

「・・・」

しかし、沈黙はまた始まってしまった。

けど、今度は少女が沈黙を断ち切った。

「そ、そういえば、料理、美味しかったですか?」

「お、おう!美味かったぜ!あ・・・お前何作ったんだ?料理」

「ステーキとか、ハンバーグとか、チョコレートケーキとか・・・ですね、あ、本当はもっとたくさん作ったんですが、全部言うとキリがないので・・・」

「ふ、ふーん・・・・・・あ、じゃあ俺がたくさん食ったフライドチキンって」

「それは私ですね。あ、ちなみにレマが作ったのは、ほとんど野菜系の料理でしたから・・・油っこいものやスイーツなどはほとんど私が作りました。」

「へー!・・・すっげえ、美味かったぜ!」

「あ、あはは、お気に召したのなら嬉しいですっ」

「そ、そうか。」

・・・・・・

またまた2人の間に沈黙が続いた。

だがしかし、今までの黙っているだけのとは違い、今度はお互いに赤面しているようだ。

「・・・」

少年は、何か言わねば・・・と考えるが、話題が思い浮かばない。それは少女も同じで、ずっとずっと沈黙が続いていた。

「・・・あー、ところでよ」

「?」

 

タッタッ・・・・


「!・・・足音?」

人通りが一切ない道で、何者かの足音が聞こえた。

「・・・一応警戒しておくか。リヴ、待ってろ」

「え、あ、はい」

少年は先程のあたふたとした様子は綺麗さっぱり消え、誰をも近寄せない様なオーラを放った。

少年の紫色の瞳は鋭く光り、その目が送る視線は足音が聞こえる方へ向いていた。

「・・・」

少女はその少年に対して、ほんの少しだけ恐怖していた。

 


タッタッタッ・・・

足音は一向に止まない。だがしかし、何者も来ない。

「・・・不気味だな・・・足音が聞こえるのに、何も来ないなんて」

「・・・ですね」

「・・・クリスマスに幽霊とか、笑えないぞ・・・」

「・・・幽霊は足がないので足音はないはずですが・・・」

「じゃあゾンビか?」

「・・・恐いですよ、それ・・・あ!ビュルア!後ろ!」

「へ?うわっ!?」

少年が少し気を抜いて話していると、背後には、黒いマントを被った2人がいて、その2人はじっとこちらを見ていた。

「・・・やべっ、気ぃ抜いた・・・お前ら、何者だ!!」

「ぼ、僕・・・あ、いや、私達は悪の組織『R&M』だ!」

「大人しくおねえちゃっ・・・その女を渡せー!」

「は?」

マントを被った2人は、ヘリウムガスなどを使ったのか、異様に声が高かった。

「・・・嫌だといったら?」

「無理矢理奪うまでー!さあいくよロt・・・R!」

「き、気が進まないけど・・・わかったよ、M・・・」

R、Mと名乗る者達は、光の速さでビュルアの前に立ちはだかり、Rは双剣で、Mは星の魔法で攻撃してきた。

「・・・・・・そんなんで、勝てると思うなよ?ロト、ミュア」

「え、ロト?ミュア?」

「げげっ!?何でバレたの!?アルフに頼んで声高くしてもらったのに!」

「あああ、やっぱり無理があったんだよ・・・」

「天翼!!」

「ぎゃああああ!!」

「うわあああ!!ビュルアさんリヴさんごめんなさあああああい!!」

少年は、翼を描く様に剣を大きく振るうと、黒マントの2人はどこかへ飛ばされていった。

少女はそれを唖然と見ていた。

「・・・ふぅ、何だったんだ・・・あいつら。あ!怪我してねーか?大丈夫か!?」

少年の近寄せないオーラは一瞬で消え、もとのちょっとおどおどした少年に戻った。

「い、いえ、おかげさまで。・・・それにしても、後でお説教ですね・・・」

「・・・そ、そだな・・・あ、ロトのやつはちょっと優しく説教してやれよ、あいつ、多分好きでやったんじゃないと思うし。」

「大丈夫です、ミュアしかお説教しませんから。」

「・・・そ、そうか」

「・・・それにしても、さっきのビュルア、かっこよかったですよ。」

「え、さっきのって・・・何が?」

「ほら、そ、その・・・えと・・・戦っているところ!」

「え?そ、そうか?でも結局一回油断しちまったし・・・かっこ悪くないか?俺」

「うふふ、いえ、かっこ悪くてもビュルアはかっこ良いです!」

「え、ええ!?どういう事だよそれ!詳しく言えよ!」

「嫌ですよ、自分で考えてください!ふふっ」

「な、なんだよそれ!!」

先程のもどかしい雰囲気は綺麗さっぱりなくなり、今度はお互いに言いたい事を言える様になり、

「ったく、お前はいつもいつもそうやって変なところで誤魔化して!」

「それを言うならビュルアも同じだと思いますけど!」

「「・・・」」

「・・・っはは」

「・・・ふふっ」

どちらも、悪口を言い合っているのに、笑顔だった。

 

 


ー数十分後

「・・・はあ、言い合ってたら疲れました。」

「じゃあ寝るか?もう夜中だし・・・っても、俺は見張りしなきゃだから寝れないけどな。」

「そんな・・・いいですよ、そこまで迷惑をかけるわけには!」

「いーって、いーって、かっこいい俺に任せろ!」

少年はドヤ顔で、手を胸にあて、決めポーズをした。

「・・・・・・さっきの言葉、訂正しようかな・・・かっこ悪いって」

「かっこ悪くてもかっこいいって言ったのはどこのどいつだ!!」

「あははっ、すいません、・・・じゃあ、お言葉に甘えて。」

「おう、おやすみー。」

そう言うと、少女はすやすやと眠った。

「・・・意外と寝るの早いなー、こいつ。よほど眠かったのか。」

まあ、パーティーで疲れたんだろう、と、少年は納得した。

少女は心地よさそうな笑顔で、寝言でなにかしら言いながら、少年の手を握った。

「!?!?お、おい、リヴ?」

「・・・・・・すぅ・・・すぅ・・・」

「・・・返事はない・・・あ、あれか・・・夢でも見てるんだろうな・・・それで・・・だってこいつ自分から手を握るようなやつじゃねーし。あ、あはははは、」

少年の顔は真っ赤になって、誰もいないのに意味の無い言い訳を呟き始めた。

「・・・・・・」

少年は誰かに見られてないか不安で仕方なく、今すぐ手をほどきたい心境だが、無理矢理手をほどくわけにもいかず、ただそのまま座っているしかなかった。

「あー早く朝になれ、朝になれ・・・!!」

と、願っていると、雨は止み、空から白い白い雪が降ってきた。

「・・・ん?雪・・・か。・・・あ」

そうだ、今日はクリスマスか。と思い出したかの様に言った。

「・・・ホワイトクリスマス・・・ってやつか。・・・そういえば、白といえば、こいつの髪も白色だよな・・・」

少年は少女と雪を重ね合わせていた。

「・・・なぁ、聞いてないかもしれないけど、言っとくぜ。・・・あ、聞こえてたら、聞き流してくれてもいいけど・・・お前と雪ってさ、似てる気がするんだよ。雪ってさ・・・冷たいし、白い。お前の髪も白いし、その、・・・お前、普段優しく振舞ってるつもりだろうけど、どこか冷たいところがある。けど、雪って、冷たいけど、色んな人を笑顔にするだろ?例えば、今日みたいな特別な日とかな。・・・お前も、冷たいけど、皆を笑顔にしてる。今日のパーティーだってお前の料理のおかげで、皆笑顔だったしな。
・・・だから、無理して、優しく振舞わなくてもいいんだぞ。そんなことしなくても、俺はお前と・・・と、友達で・・・いるから・・・それが言いたかっただけだ!」

「・・・すぅ」

珍しくながったらしいセリフを言ったが、少女はやっぱり寝ているので、聞こえていなかったらしい。

「・・・う、うう」

恥ずかしいセリフが誰にも聞かれていなくてよかった安心感と、せっかく頑張って考えたセリフを聞いてくれなかったという気持ちが混ざり合って、複雑な心境だったようだ。

「・・・ビュルア」

「!?・・・あ、寝てる、何だ寝言かよ・・・驚かせるなよな・・・」

「・・・すぅ・・・」

「・・・ったく、お前はよ」

少年は、手をつないでいない方の手で、少女の頭をポンポンと叩いた。


そして少年は、一睡もしないで、一晩を過ごした。

 

 

 

 

 

 

翌朝。

「・・・あ、あれ・・・ここは・・・私・・・なにして・・・?」

少女は目をこすりながら、無理矢理体を起こした。

「・・・よぉ、リヴ・・・起き・・・たか」

バタッ

「・・・あっ」

少女が起きた瞬間、少年は魂が抜けたかのように倒れた。

「ビュ、ビュルア!?どうしたんですか・・・ってきゃあああ!?!?」

少女が少年の体を揺さぶろうとすると、自分の手を見て驚いていた。

なんと少年と手をつないでいたのだ。

「え、あ、え、これ、どういうこと、なんで」

少女は、昨晩の少年のように、顔を真っ赤にして慌てていた。

「・・・な、何で手をつないでいるかは、わからないけど・・・でも、私が起きるまで寝ないで待っててくれたんだ・・・。そりゃあ、徹夜だったら疲れちゃうか、・・・ごめんなさい、ビュルア」

そして気が付けば、少女は普段表にださない口調で喋っていた。

 

 


少女は一旦落ち着いて、少年が起きるまで、座って待っていた。

「・・・う、うう・・・蜘蛛やだよぅ・・・たすけ・・・」

「・・・蜘蛛に襲われてる夢でも見てるのかな?」

「嫌だぁ・・・強くならない・・・とぉ」

「・・・・・・」

少女は、ふと思い出す。

昨晩、少女は夢を見た。その夢で少女は、自分の存在を非難されていた。だが何故か聞こえた少年の声のおかげで、どんな自分だろうと、自分は自分だという安心感を保てた。

その少年の言った言葉は、はっきりとは覚えていないが、『無理して優しく振舞うな』『俺はお前と友達でいる』だけは覚えていた。


少女はふと考える。もしかしたらあれは夢ではなく実際に言ってくれたのかな、と。

「・・・私からも、言わせて貰うよ。人の事言えない癖に、言われてばかりじゃいやだし。あなたも、無理して強がらなくていい。あなたが弱くたって、かっこ悪かったって、それでも私とあなたは友達なんだ。強くなくたって、私はあなたを見捨てたりしないから。だから、無理しないで。今はゆっくり寝て。」

「・・・うぅ・・・」

「・・・なん、て、かっこよく言ってみたものの、寝てるから、意味ないわよね・・・はあ、何やってんだ私」

・・・でも、ふと少年の顔をみると、どこか安心したような顔をしていた。

「・・・もしかしたら、ちょっとは聞いてくれたのかな・・・?あっ、でもいつもと口調と違ったし、・・・聞こえてたとしても私だってわかるかなぁ・・・わからないよね・・・こんな私。・・・ふぅ、さて、ビュルアが起きるまでここにいるとしましょうか。」

少女は一度、キリッとした表情に変わると、いつもどおりの口調に戻っていた。


「おーい!リヴー!」

「・・・あ、カーネ」

「大変だったにゃー!ナイトメアのやつが・・・って、うわあ!?お前らなんで手をつないで」

「静かにしてください!・・・こ、これには訳があって・・・とにかく静かにしてください」

「・・・わ、わかったにゃ」

「で、用件は?」

「・・・ナイトメアのやつ色んな人間に悪夢見せまくってたから大変だったにゃ。以上」

「そうですか。」

「・・・お前、今日はにこやかにゃね、何かいい事あっt・・・あ、あったか、現に手をつないでるしにゃ。」

「っ・・・!だ、だからこれには訳が!」

「そのわりには随分と嬉しそうにゃねぇ!」

「っ・・・!!・・・誰にも言わないでくださいよ?主にレマに」

「わかってるにゃよ、・・・あ、その代わりハンバーグをよこせにゃ!」

「・・・あー、はいはい、わかりましたよ。今日のお昼にでも作りますよ」

「やったにゃ!」

「・・・う、むにゃ・・・」

「・・・まあ、お昼までにこの人が起きれば、の話ですが。」

「・・・デスヨネー」


ーEND

 

はい、終わりです!そしてクリスマスも今日で終わりさHAHAHA

 

クリスマスは今日が本番ってことで、昨日急いで思いついて急いで仕上げましたよ、うん。イブにリア充のお話書くって、何か、複雑な心境です

でも大好きな2人のお話を書くのは楽しかったとです

色々補足しておくと、ロトとミュアとカーネはグルです。

ロトミュアは何がしたかったかと言うと、ビュルアとリヴをくっつけさせたかっただけなのですね。本当はリヴを誘拐してビュルアがそれを助ける、みたいな感じにしたかった様ですが、誘拐する前にビュルアに飛ばされましたとさ。

でも結局進展したので結果オーライだよね((

あと、カーネの「ナイトメアが~」っていうのは嘘です。・・・半分は((

 

あ、他に意味不明なとことかあったら聞いてくださいね~。

 多分あるから((

ではでは!